映像制作を専門業者に依頼する際に注意するべきポイントとは?
近年、映像制作のニーズは高まっています。自社で映像制作をする技術はないから、専門の業者に依頼したいという企業も多いことでしょう。しかし、専門業社にすべてを任せっきりにしてしまうと、思わぬトラブルに直面してしまう可能性があります。今回は、映像制作を業者に依頼する際に注意したいポイントについてご紹介します。
映像制作を依頼する前の準備に関する注意点
「映像制作に関する知識がまったくないから、専門業社にすべて任せた方がよいのではないか」と思う人もいるかもしれません。しかし、そのような丸投げの思考にはリスクがあります。なぜなら、事前に自社でどのような内容で業者に依頼するかを考えておかないと、後から問題に発展することも考えられるからです。では、映像制作を依頼する前に準備しておくべきことには何かあるのでしょうか。
目的を明確にしておく
まず明らかにしておきたいのは、今回映像制作を依頼する目的です。映像制作を業者に依頼しようと考えたのには、何らかの理由があるはずです。よく挙げられる例としては商品やサービスの認知拡大、企業のブランディング、商品購入などの行動喚起があります。
この際「商品の認知度をアップさせたい」という目的に加え、あわよくば「商品の購入も促したい」というような欲張りな目的設定は好ましくありません。映像制作は、目的によって適した制作のアプローチがあるからこそ、目的はひとつに絞るよう心がけましょう。
ターゲットを決めておく
映像制作のターゲットについても、どのような性別、年齢、ライフスタイル、趣味嗜好をもった人にするかなど、細かく考えてみましょう。また、その人はどのような悩みを抱えているのか、どのようなアプローチをしたらその人に刺さるのかというところまで具体的にイメージを作り固めておくと、映像制作前の打ち合わせで役立ちます。
予算を決めておく
今回の映像制作に支払える予算をある程度決めておくようにしましょう。予算をあらかじめ設定していないと、スタッフの人数や必要機材の選定をするのに時間がかかってしまいます。
また、追加料金のかかるオプションなどに惹かれ、想定予算を遥かに上回ってしまうことにもなりかねません。事前に支払える金額はここまでという上限を決めておき、その中で最大限のものを制作していくというスタンスを持つとよいでしょう。
映像制作会社を選ぶ際の注意点
映像制作会社を選ぶのに正解はありません。高額な料金を支払い、最新の技術を用いて制作してもらうことがすべてではないため、制作会社の営業に流されず、不必要だと思うオプションは外してしまって大丈夫でしょう。
一方、できあがった映像コンテンツを活用して、上記で定めた映像制作の目的を実現させることに重きを置きたい場合には、映像制作力と同じくらいマーケティングやプロモーションに強い会社に依頼するという手もあるでしょう。このように、依頼する映像制作会社を決める際には、映像制作を依頼する上で何を重視したいのかを整理した上で、徐々に絞り込みをしていくのがおすすめです。
映像制作会社と契約を結ぶ際の注意点
制作会社へ依頼するとき、注意しておきたいポイントをご紹介します。
著作権や使用権に抵触しないようにする
契約書は、成立するとそれを守る義務が生じます。面倒くさいと感じても、必ず隅から隅まで目を通しましょう。そうしないと、知らず知らずのうちに著作権、使用権に抵触してしまうということになりかねません。
たとえば、契約書で映像の使用用途が、公式サイトのみに限定されていた場合、それを知らずに映像をSNSやその他サイトなどの媒体に掲載してしまうと、違反となる可能性があります。後々トラブルに発展させないためにも、契約書はしっかりと読み、分からない点は遠慮せずに担当者に質問するようにしてください。
再委託に関するトラブルを回避する
再委託とは、依頼を受けた制作会社が、その仕事の一部またはすべてを違う外部の会社に依頼することです。再委託をすると、依頼者の機密情報が漏洩してしまったり、イメージしていたものと異なる作品が出来上がってしまったりすることがあります。勝手に依頼が外部に再委託されていたということを避けるためにも「再委託は事前に依頼者の承諾を得た場合に限る」といったような取り決めをしておくようにしましょう。
映像制作を行う際の注意点
思いどおりの映像を制作してもらうには、制作会社との密なコミュニケーションが必要不可欠です。撮影をするまでにいかに担当者と会話を深め、イメージを詳細に共有できたかが、撮影や作品の質に大きく関わっていきます。基本的に、撮影は一発勝負です。後から「イメージと違った」「やっぱりこういう設定を付け加えたい」と考えても、撮影をやり直すことが難しいケースも多いため、心得ておきましょう。
今回は、映像制作を専門業社に依頼する際に注意すべきポイントを紹介しました。映像制作という分野は、専門性が高いため、初めて依頼するとなると分からないことばかりかもしれません。
しかし、業者に丸投げしてしまうと、コミュニケーション不足から満足のいかない映像の仕上がりになってしまうばかりか、予期せぬトラブルに巻き込まれてしまうことさえあります。業者に依頼するまでの事前準備と、トラブル回避のための細心の注意さえできれば、納得のいく作品ができるはずです。これから映像制作を依頼しようと思っている人はぜひ今回の記事を参考にしてみてください。