映像制作を外部の会社に依頼する前に知っておきたい専門用語!
なにかと専門用語の多い映像制作の世界。映像制作が初めての人のなかには、打ち合わせ中にわからない言葉が飛び交い混乱することもあるでしょう。今回は、映像制作時によく使われる専門用語をピックアップしてご紹介します。映像制作を外注しようとしている人は、ぜひご一読ください。専門用語を理解し、スムーズな打ち合わせを実現しましょう。
映像制作に関する専門知識
映像制作時によく使われる専門用語をピックアップして、いくつかご紹介します。
解像度
解像度とは、画像の密度を表す数値のことです。単位はピクセル(画素)です。この値が高ければ、画像がきれいに見えます。
アスペクト比
アスペクト比とは、画像の横と縦の長さの比率のことです。たとえば、昔のテレビ番組のアスペクト比は4:3、今のサイズは16:9です。映像を発信する媒体によって最適なアスペクト比は異なるため、注意が必要です。
マルチデバイス
マルチデバイスは、映像をスマートフォン・タブレット・パソコン・テレビなどの多様なデバイスで見られる状態のことです。マルチデバイスに対応していなければ、せっかく映像をつくっても、広い場面で使うことができません。制作した映像を最大限利用するためにも、マルチデバイスの映像をつくるようにしましょう。
インサーカット
インサーカットとは、場面と場面の間に流れるつなぎのカットのことです。インサーカットがあると、場面の切り替わりが自然にみえます。
スーパー
スーパーとは、スーパーインポーズを省略したものです。元の画面に何かを重ねることを意味します。スーパーが使われる主なケースは、日本語字幕や聴覚障害者への助けとなる字幕を入れるケースです。字幕スーパーと呼ばれ、非表示にすることも表示することもできます。
3DCG
3DCGとは、3次元コンピューターグラフィックスのことです。3DCGを使えば、立体的な画像を自由に動かすことができます。
映像制作会社に依頼する際に注意するべきポイント
映像制作会社に依頼する際に注意するべきポイントは、3点です。
1つ目は、映像の目的・予算・納期・発信媒体などの要望をしっかり伝えることです。依頼してまず行われるのがヒアリングですが、このときに制作する映像に関する要望をなるべく具体的に詳しく伝えることが重要です。映像のイメージが共有できていなかったり、悩みを含んだものであったりすると、満足のいく映像はなかなかできないでしょう。そうならないためにも依頼前から社内で目的や要望を明確にしておく必要があります。
2つ目は、実績がある会社を選ぶことです。映像制作には大きな費用がかかります。お金をかけた分、質の高い映像を制作してもらうためにも、実績がある会社を選びましょう。とくに3DCGやアニメーションは、会社によって得意不得意があります。実績を見ながら、つくりたい映像に合った会社を選びましょう。
3つ目は、見積もりをもらうことです。映像を制作するのがはじめての人はとくに、映像制作の適切な相場を知るためにも必ず複数社から見積もりをもらいましょう。比較検討することで、予算を最大限に生かした映像を制作してくれる会社が見つかるでしょう。
映像制作の大まかな流れ
映像制作と聞くと撮影や編集のイメージがありますが、ほかにもさまざまな作業が行われ、多くのスタッフが関わって制作が進みます。ここからは映像制作の大まかな流れをご紹介します。トラブルなくスムーズに作業を進めるためにも、知っておくべきでしょう。
(1)ヒアリング
依頼後、はじめに行われるのがヒアリングです。制作する映像の予算や納期などの事務的なことから、制作目的・ターゲット・映像イメージなどの細かなことまでをじっくり聞き取られます。映像の方向性をしっかり共有することは、映像制作の成功に欠かせません。なるべく具体的に細かく話し合うことが成功の秘訣です。
(2)企画
ヒアリングでクライアントの要望を聞き取ったあとは、それらに基づいた企画が制作会社内で行われます。企画書にはラフ画などのクライアントがイメージしやすいものと見積もりなどを添付することが多いでしょう。この企画書が採用されると、その企画を実現するためのスケジュール決めやスタッフの選定などが行われます。
(3)台本作成
台本作成では、シナリオや絵コンテが細かく作成されます。多くの場合、台本は数稿、提案されます。台本を提出後にクライアントからの意見をもらい、何度か作成し直して、最終的な台本を作成します。そして、台本をもとにロケーションの選定、モデルの選定、小道具の準備などが行われます。
(4)撮影(アニメ制作)
撮影では、先にテスト撮影を行い、構図や音声をチェックします。確認できたら、本番の撮影が始まります。映像がアニメーションの場合、この段階でアニメ制作が行われ始めます。
(5)編集・音入れ
編集は、撮影で得られた素材をまとめてひとつの映像に仕上げることです。全体的な流れをつくる仮編集が終わると、その後細かい部分を作りこむ本編集が行われます。また、ナレーションや効果音、背景音などの音入れもこの段階です。一般的には、音入れにはクライアントが立ち合い、ナレーションのアクセントや映像のイメージを確認しながら作業を進めます。
(6)試写
編集・音入れが完了すると、次はクライアントによる試写が行われます。このときにクライアントによるフィードバックがあれば、修正作業が行われます。このときの修正作業は撮影を取り直すレベルのものではなく、読み間違いやキャプションの追加など、編集で映像を調整する程度のものです。
(7)納品
試写後の修正が終わると、完成です。完成したら、クライアントが指定する納品用メディアで納品されます。
今回は、映像制作時によく使われる専門用語をピックアップしてご紹介しました。聞きなれない言葉が多ければ、なかなかスムーズに打ち合わせを進められません。できれば依頼前に専門用語を理解しておきしましょう。また、映像制作会社に依頼する際には、映像の目的・予算・納期・発信媒体などの要望をしっかり伝えることを意識してください。加えて、できれば複数社から見積もりをもらって適切な相場を確認し、予算を最大限に生かした映像を制作してくれる会社を探してみましょう。