研修動画の作り方とメリットもご紹介!
企業理念や業務内容などを伝えるために、研修動画が用いられることがあります。研修動画の用途は幅広く、新入社員やアルバイトへの教育、既存の社員への研修などさまざまな目的で利用されているのです。
今回は、研修動画の作り方やメリットを解説します。効果的な動画を作成するために押さえておきたいコツもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
研修動画の作り方
研修動画の作り方を4つのステップに分けて解説します。
目的を決めて企画する
研修動画は視聴して終わりではなく、受講者が目標を達成できるようにする必要があります。まずは動画のターゲットを明確にして、視聴後にどうなってほしいのかというゴールや目標を確認しておきましょう。
動画が長すぎると受講者の集中力が途切れてしまう可能性もあるため、長くなる場合は複数に分けるのもひとつの方法です。1本の動画で伝えられるポイントは基本的にひとつであると考えて、研修の目的を達成するためには動画が何本必要であるかを決めましょう。
実在する人物や商品が登場する実写動画か、絵やイラストを用いたアニメーション動画にするかも企画の際に決めておきます。実写とアニメーションを組み合わせる方法もあります。
実写動画はリアリティを出しやすく、共感性を得られやすいのが特徴です。アニメーション動画は、実写動画と比較すると自由に作成しやすく、修正の融通も利きやすいでしょう。
構成を考えて脚本を作る
構成は動画の基盤となる部分であることから、丁寧に考える必要があります。どの順番で伝えるとわかりやすいかを考慮して、構成を決めましょう。
構成が決まったら、脚本を作成します。脚本は動画ごとに作るのが基本であり、場面ごとの情景やセリフ、展開などをまとめた設計図を作っておくことで、理解しやすい動画作成に役立ちます。
主な動画の種類としては、セミナー形式、マニュアル形式、ドキュメンタリー形式が挙げられます。それぞれの形式に合わせて脚本を作りましょう。
動画の素材を準備する
動画で使用する映像や資料、図、BGMなど必要な素材を集めます。撮影した映像をもとに動画を作る場合は、撮影時の背景や明るさに注意し、はっきりと話して伝わりやすくしましょう。
三脚を使うと、カメラの手ブレ防止に役立ちます。複数のアングルから撮影しておくと、ほかのカメラが何らかのミスやトラブルで録画できていなかった場合の保険になります。編集の幅も広がり、より質の高い研修動画を作れるでしょう。
動画を編集する
脚本に沿って素材を組み合わせていき、動画を編集します。素材のカット、テロップやナレーションの挿入など、必要な編集を行います。
ただ映像を流すだけでなく、場面によってテキストや図表、画像などを取り入れていくと、メリハリが生まれて受講者の集中力をキープしやすくなるでしょう。編集作業では、動画編集ソフトが役立ちます。ソフトによって特徴や使いやすさなどが異なるため、よく選ぶ必要があります。
研修動画を作るポイント
なんとなく研修動画を作っていては、内容が伝わりにくくなったり、研修用として十分な効果を発揮しなかったりする可能性もあります。こちらでは、研修動画を作る際のポイントを3つ紹介します。
行動につながる動画設計にする
会社で研修動画を作る主な目的としては、動画を見たあとの社員や受講者の行動を変えることが挙げられます。そのため、視聴したあとに行動につながるような内容に設計することがポイントです。
伝えたいことをただ動画にまとめるだけでは、受講者の行動の変化につなげにくい可能性があります。気付きを促すような設計にしたり、自分の知識や思考プロセスを振り返る箇所を作ったりと、受講後の目標までを考えた設計が求められます。
コンテンツを短くする
研修動画が長いと、視聴者が途中で飽きる可能性があり、肝心なことが伝わらないおそれがあります。再生時間をコンパクトにすることで、伝えたいポイントがわかりやすくなります。
スマホが普及したことで、パソコンだけでなくスマホでも研修動画を閲覧できる環境になっています。短いコンテンツであればすきま時間を活用してスマホでの受講も可能となり、受講率アップにつながることが期待できます。
テロップをつける
テロップをつけることで、受講者の理解を助けることができます。重要なポイントや伝えたい内容が明確になり、研修効果を高められるでしょう。
テロップに適切な色合いを用いると、映像としても華やかになります。また、受講者が外国人も対象となる場合は、国籍に合わせてテロップを準備しておくと理解しやすくなります。
研修動画を作るメリット
研修に動画教材を活用することで、さまざまなメリットを得られます。詳しく見ていきましょう。
学習効果を高めやすい
テキストのみの研修資料と比較すると、視覚的・聴覚的に学べる研修動画は情報量が多いのが特徴です。また、文章を読むだけの教材は受講者の意欲が低下しがちですが、動画は受講者の興味や関心をひきつけやすく、印象に残りやすいでしょう。
文章では伝えきれない細かな部分や言語化しにくい内容なども、正確に伝えることができます。接客や調理方法などの動きをともなう情報や、機械の操作方法なども効率的に伝えられます。
一定のクオリティを保てる
集合研修などでは、講師や指導者によって教え方や内容にムラが出ることもあります。教える立場の人のスキルや知識、教え方、環境などによって受講者の理解度に影響が出る可能性があり、研修の質を保てなくなるおそれがあるのです。
動画は教える人や環境に左右されることなく、一定のクオリティを保てるのが魅力です。人の入れ替わりが頻繁にある職場や、全国に従業員を抱える会社などでも役立つでしょう。
コスト削減が見込める
研修にあたっては、講師に支払う講演料、研修担当者の人件費、研修会場費、参加者の移動費や宿泊費など、さまざまなコストがかかります。紙のマニュアルを用意する場合は、印刷代も発生します。
研修動画は動画作成のためのコストはかかりますが、内容に変更がない限り何度でも利用できます。そのため、長期的にみると研修動画の活用はコスト削減に役立つのです。
時間と場所にしばられない
いつでもどこでも学習できるため、受講者は自身の都合がよいときを選んで視聴できます。勤務時間や勤務地に関係なく、従業員全員に研修の機会を提供することが可能です。テレワークとも相性がよく、テレワークが多い会社での社員教育としても取り入れやすいでしょう。
学習状況や理解度の分析もできる
動画配信システムを使って動画を配信する場合、誰がいつ受講したのか、どこまで受講したのかといった受講者の学習状況や受講履歴の管理が可能です。理解度をチェックするためのアンケートや簡単なテストを実施する機能があると、受講者の理解度の分析もできます。
分析結果をもとに、受講者の苦手な分野を把握したり、動画の内容をよりよいものにしたりと、研修の質を高めることにも役立つでしょう。受講者の理解度を高め、効率的に研修を進められることが期待できます。
まとめ
研修動画を作るためには、まず目的やターゲットを明確にして、目標を実現するための企画を立てます。視聴者がわかりやすいような構成を組み、動画ごとに脚本を作りましょう。動画で使用する映像や資料、図、BGMなど必要な素材を集めたら、1本の動画に編集します。
効果的な研修動画を作るには、動画を視聴したあとの受講者の行動が変わるような設計にすることが大切です。コンテンツは短くまとめ、テロップをつけるなど理解度を高めるように工夫しましょう。
研修動画はテキストのみの資料よりも情報量が多く、学習効果を高めやすいなどのメリットがあります。会社の研修に動画を取り入れて、効率化を図ってみてはいかがでしょうか。